物語から、そっと抜け出してきた羊たちがいます。
白紙を重ねて綴られた、まだ何も書かれていない小さな本の上で、
七体の白い羊は、言葉を持たないまま寄り添い、
互いの体温だけを頼りに、静かに積み重なっています。
そこには出来事も、始まりも、結末もありません。
あるのは、あたためあうという、ただそれだけの行為。
昼の光の中では、すべてが白に還り、
形だけが、静かに呼吸しています。
夜、灯りをともすと、
羊たちのあいだに生まれた隙間から、
強くはない、けれど確かな暖色の光が滲み出します。
それは光というより、
温もりの気配が、外へにじんだもの。
積み重なった白い本は、街の地層のように見え、
その上で身を寄せ合う羊たちは、
物語の中に残された、小さな居場所のようにも映ります。
言葉の手前にある詩の気配が、
白い立体として、ここにとどまっています。
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一日の終わり、部屋の灯りを少し落として、
このガラスドームにだけ、そっと明かりを灯してみてください。
遠くから見ると、
羊たちの隙間から漏れる光は、
夜の街で、どこかの家の窓に灯る、
あたたかい生活の光のように見えてきます。
読むためではなく、積み重ねるための白い本。
進むためではなく、寄り添うための羊たち。
何かを成し遂げなくてもいい夜に、
この小さな灯りは、
「ここにいていい」という感覚だけを、静かに置いてくれます。
デスクの片隅に。
本棚の奥に。
眠る前の、ほんの短い時間に。
強く照らさないからこそ、
心の輪郭だけを、やわらかく浮かび上がらせるランプです。
日常の中に、
物語の余白を、ひとつ灯すように。
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このガラスドームランプが生まれるまでの時間を、
YouTubeにて、制作記録として公開しています。
白い紙を重ね、小さな本を綴る手つき。
一体ずつ、静かに形を与えられていく羊たち。
積み重なり、寄り添い、
灯りがともるまでの、長い沈黙の工程。
完成した作品からは見えない、
迷いの時間や、手が止まる瞬間も含めて、
そのままの速度で残しています。
作品を知るというより、
この小さな世界が形になるまでの
「呼吸」を、そっと覗くような記録です。
もしよろしければ、
灯りが生まれる前の静けさも、
動画でご覧いただけたら嬉しいです。
▶︎ 制作記録は YouTube にて公開中
@koki_ota
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作品仕様
【作品名】
羊の街(2024.12)
【サイズ】
ガラスドーム
横 6.5cm × 奥行 6.5cm × 高さ 11.5cm
※ガラスドームを含んだサイズです。
【素材】
木材/紙/金属線/ガラス/LEDライト
【灯りについて】
・電源:電池式
・光源:LED(暖色)
・スイッチ:底面切替式
・点灯時、柔らかな光が広がり、影が静かに揺らぎます。
【付属品】
・ガラスドーム
・専用台座
※電池 未付属
【作品の特徴】
・一点一点、手作業で制作された一点物です。
・再販依頼、オーダー制作不可。
・非常に繊細な構造のため、鑑賞・設置の際はやさしくお取り扱いください。
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【電池について(重要)】
本作品の点灯には CR2032 リチウム電池(ボタン電池)1個 が必要です。
大変申し訳ございませんが、配送規制の都合上、電池を同梱してお届けすることができません。
お客様にて別途ご用意をお願いいたします。
CR2032 電池は、以下の店舗等でお求めいただけます。
・通販サイト、家電量販店、コンビニエンスストア、100円ショップ、ホームセンターなど。
【安全にご使用いただくために】
・電池ケースはマジックテープで貼り付けられています。
電池交換の際は、ケースを取り外して電池を交換してください。
※電池が正しくセットされていない場合、電球がチラつくことがあります。
しっかりと蓋を閉めてご使用ください。
・交換の際は、必ず同規格の 「CR2032」 電池をご使用ください。
・高温になる場所や、水気のある場所での使用はお避けください。
・通常の使用方法であれば、安全にお使いいただけます。
・使用済み電池は、各自治体のルールに従い適切に廃棄してください。
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注意点
・写真と実物では、光の当たり方や影の出方にわずかな差が生じる場合があります。
・素材の性質上、直射日光・高温多湿・強い衝撃はお避けください。
・ガラスドーム・木部には、手仕事ならではの個体差があります。
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発送について
【発送元】
兵庫県のアトリエより発送
【梱包】
緩衝材を用い、破損防止を徹底した丁寧な梱包でお届けします。