Artist Statement
私が惹かれるのは、意味や役割によって整理された世界ではありません。
自然と人工、内と外、有用と無用といった境界が静かにほどけ、それぞれが等しく在るように感じられる景色です。
幼い頃、私は木々や草花に覆われた木造の空き家で過ごす時間を好んでいました。
人の痕跡は残っていても、人の姿はありません。雨音の響く薄暗い室内で、朽ちた木材も、伸びる草花も、自分自身も、ひとつの風景の中に等しく在るように感じていました。
そこでは、何かになる必要も、何かを求められることもない。ただそこに在る。その静かな感覚が、今も制作の原点になっています。
木や紙という素材にも、その気配を感じています。
紙は木から生まれ、人の手を経て姿を変え、やがて自然へと還っていく。その循環のなかに、自然と人工がゆるやかにつながる在り方を見ています。
作品に現れる白紙の本、小さな部屋、扉や窓、瓶や船、動物たちは、何かを象徴したり説明したりするためのものではありません。
それらは、世界との境界が静かに薄れ、言葉になる前の感覚に触れるための、小さな景色です。光と影、余白、そして気配を重ねながら、その感覚をかたちにしています。
私にとって制作とは、幼い頃の風景を再現することではなく、あの場所で感じていた世界との関わり方を、今という時間のなかでもう一度確かめていく行為です。
作品には、明確な答えはありません。
それぞれの記憶や感覚が静かに重なり、その人だけの景色が生まれる余白として在ることを願いながら、一つひとつ制作を続けています。
koki ota
活動経歴
2013年
創作活動開始
2015年
1月 山口 KO SILVER×オオタコウキ 二人展(絵画)
9月 山口 KO SILVER「秋章」三人展(絵画)
2017年
9月 山口県立美術館 美術展覧会 入選(絵画)
11月 山口 KO SILVER オオタコウキ個展「小さな世界 色んな世界」(絵画・立体)
2018年
山口県立美術館 美術展覧会 優秀賞『liberty.』(インスタレーション)
8月 山口 KO SILVER×オオタコウキ 二人展(絵画)
2020年
11月 山口 自由創作いとう 若手作家展(絵画・造形)
2021年
1月 山口 KO SILVER×オオタコウキ 二人展(絵画・造形)
2月 山口 積水ハウス住宅展示場 インテリアフェア(絵画・造形)
7月 Creemaスタッフ「2021年上半期ベスト愛用作品コレクション」掲載
12月 京都 ジェイアール京都伊勢丹「暮らしの中の風景展」
2022年
5月 大阪 阪急うめだ本店 梅田スーク「tp-works × atelier kuuki 〜ひとつの光〜」
大阪 ranbu「雲の上の配達屋展」
10月 京都 ジェイアール京都伊勢丹「ツキアカリ展」
10月 東京・埼玉 SOZO オオタコウキ個展「jiyu.」
2023年
5月 京都 atelier&cafe mu. オープン
7月 大阪 ranbu「雲の上の配達屋展」
2024年
2月 TRiCERA ART主催「100人10 2023/24」選出
2025年
5月 兵庫県へ拠点を移す
11月 大垣書店 麻布台ヒルズ店「私に寄り添うブックエンド展」
12月 福岡 手仕事屋ねむの木の豆「白詩」
2026年
7月 大阪 ranbu 企画展
10月 山口 企画展
12月 東京 企画展
12月 軽井沢 個展